No.1 回転椅子実験

「大人の科学 ~スキー編~」で御馴染み?!のlooxanimalが担当するコラムの第1回目、「回転椅子実験」です\(◎o◎)/

ここでは、スキーを操るために不可欠な「捻り」を題材として、できるだけ平易な言葉使いを心掛け書いていきたいと思います(^_^)

 

あっ、回転椅子とは、↓こんなヤツです(^_^;) 

 
 

【1 スキーの動きを分解する 】

 

 左図は、右回り(右ターン)をしているスキーを、上から見たものです。

よく見ると、スキーは、

 

 a.右斜め前に移動しながら

 b.右回転している

 

ことが分かると思います。つまり、スキーには、

 

 c.右斜め前に移動させる力と

 d.右回転させる力

 

がかかった、と言えます(^_^)

 これは、カービングターンであろうと、スキッディングターンであろうと変わらないですよね!

【2 どうやってスキーを右回転させる?】

 

 スキーを斜め前に移動させるためには、(どうやってするかともかく)「進行方向に対してスキーを斜め」にしてエッジングを行なえばよいですが、さて、スキーをどうやって回転させたらよいでしょうか?

 

 a.エッジングすれば回転する?

 b.それとも・・・

【3 スキーを動かす2つの力】

            図-2
図-2

 最近の基礎スキー(SAJスキー教程)においては、「捻り」は、古い!とされています。それなのになぜ、我々が「捻り」に注目したか?簡単に紹介します。

 

 スキーを制御する方法は、およそ2種類「しか」ありません。それは、

 

 a.スキーで雪を押しつぶしたり削ったりはね飛ばし

      たりすることによる(雪面抵抗)
 b.人間が捻る(捻り)

 

です。

 もし、捻らずターンを制御できるのなら、

 

 c.「雪面抵抗」によりスキーが「自転」する
 d.更に任意に制御できる

 

ことが条件ですから、まず、「雪面抵抗」によりスキーが「自転」するか否かを検討することにしました。

 

 そこで考えたのは、まずは簡単に(^_^;)

 

 e.剛体スキー(撓まないスキー)
 d.スキーと雪面の関係において垂直抗力と雪面抵抗が線形(摩擦モデル)

 

です。
 もちろん、実際と整合するわけでありませんが、検討のベンチマークとしての位置付けです。 

 

 すると、上図のように「荷重点」(P)と「雪面抵抗」(H)の(合力作用)位置が一致しますので、「雪面抵抗」によって「自転」しないことが分かりました。
具体的には、人間がスキーに「捻り」を加えなければ「谷回りもターンもしない」、と言うことです。 さすがに、「撓まないスキー」「摩擦モデル」は、極端(非現実)ですが(^_^;)
 なお、「大人の科学 ~スキー編~」では、スキーの撓みやロッカー形状(予め撓みを与えたスキー形状)の「自転」に対する寄与を考察しており、実際のスキーでは、程度はともかくとして「雪面抵抗」により撓み方向に「自転」、言い換えればターンしようとすることを明らかにしています。

 形状の効果により撓み易い「カービングスキー」、予め撓みを与えた「ロッカースキー」がターンし易い理由ですね(^。^)

 

閑話・・・

 

 2005年に発表された、スキッディングターンからカービングターンまでを統一的に記述する西田-小林の「バイセクションモデル」ですが、モデル図(下図)が「ロッカスキー」のようです(^。^)
 西田-小林が「ロッカースキー」を予見していたか分かりませんが、とても興味深いですね。

休題・・・

 

 とは言え、「カービングスキー」「ロッカースキー」の効果を超える「自転」が要求される場合は、人間がスキーに「捻り」を加える必要がありますから、新しいとか古いとか言う尺度で評価できないのでは?と考えたのです。

【4 回転いすに座って自転しる!】 ・・・NEW!!!!!!

 では、回転椅子に座ってください(*^_^*)

 最初は、足を床から離すか、椅子の上に正座してみましょう!

 この状態で、1回転できます?2回転までいける???どうですか??????

 残念ながらlooxは・・・1回転どころか90度もままならず・・・なぜでしょうか?

 

追記......

椅子と人間(の上半身)を一体として自転させる場合、1回の一連の動作で何回転できますか?

椅子だけに着目した場合(椅子と人間(の上半身)の自転の方向が逆でもよい)、1回の一連の動作で、椅子を何回転させられますか?

......追記終わり

 

追記......

こんなカッコのママ、上半身の鉛直軸回りの捻りだけで挑戦してみましょう!

ちょっとスキーっぽいなぁ(゜o゜)

......追記

上手くやれば1回転できるかも?!

こつは、①~③にかけて回転椅子が逆回転しない範囲でできるだけ加速させること!

ちょっと一服(*^_^*)

 

「回転椅子の実験とスキーとどんな関係があるの?」と思われる方がいると思います(^。^)
っと言う訳で、詳しい解説は先送りにして、次の動画を見て、「回転椅子の実験」を振り返ってみましょう(^。^)

正真正銘の上級者、ワールドカップスキーヤーのスロー動画です。スローなので動きがよく分かりますね!

 
では、9sくらい~12sくらいを見てください(他のスキーヤーも同じ視点で見ると面白いですよ!)。ターンの向きが反転し、スキーと体が一体的に自転しています。


「捻らなくてもターン(自転)できるようにスキーは進化してるんだYO!」

 

と言われちゃいそうですが(^_^;)、もしそうだとしても、それは、角付けして雪面抵抗を受けている時だけ。(ほとんど)角付けしていませんので・・・ワールドカップスキーヤーでも・・・それは無理(*_*)

となると、人間が捻りを加えるしかありません。


では、ワールドカップスキーヤーは、いつ捻っているのでしょうか?スキーと体が一体的に自転し始めた時?それとももっと前???


「回転椅子の実験」では・・・

さて、この実験でlooxが言いたかったことを書いてみますね!

①から③は、回転椅子が回転を始めない範囲で上半身の回転を加速させるセクションです。上半身の回転を加速させるわけですから、「力」としての捻りを上半身に加えています。
一方、④以後のセクションは、上半身と回転椅子が一体となって(上半身につられて回転椅子が)回転するセクションです。この場面では、(回転椅子軸受けの動摩擦を0とみなし)等速回転運動に移行しています。
動摩擦(スキーで言えば雪面抵抗)がある場合はまた後ほど(^_^;)。

つまり、「力」としての(回転椅子を回転させるための準備としての)捻りは、「回転椅子が回転する前に掛け終わっていると言うことです。
バッファ的と言うか(^_^;)

 

さて、上の動画のワールドカップスキーヤーは、当該ターンの前のターンの最中に(山回りの部分で)「捻っている」のです(^_-)

 

では、「回転椅子」の実験、次の段階に移ります!!!!!!

【5 もっと激しく自転しる!】 ・・・NEW!!!!!!

みなさん、回転椅子と一体になって自転できましたか?

looxは、何度か1回転できましたヽ(^o^)丿

 

 

回転椅子が回転し始めないようにそ~っと上半身を捻り、そして捻り切ったあと回転椅子と一体になって回り始めるのですが、大変にゆっく~りです(*_*)

 

次の課題・・・「もっと激しく自転しる!」・・・もうお分かりと思いますが、このためには、

 

・上半身を捻り切るまでに

・回転椅子を回転させない範囲で

・どれだけ上半身の回転を加速させるか?

 

がキモなのです!

 

それでは、上半身を捻る時だけ、つま先を床に付けて支えにしてみましょう

 

※.ターン一連における捻りを理解するためには、以上の実験に加えあと2つの実験が必要ですので、ご承知おきください(^。^)